今年第一回研修活動として藤田氏より提案がなされておりました『石積みのある坂本』の研修旅行が、当初予定されていた5月24日(月)は生憎の雨天のために延期になり、5月31日(月)実施されました。当日は工事による道路の渋滞も予想されていて一部コースを変更した上、予定を30分ほど早めて新しく入会された山本さんも加えて総勢11名の参加で、予定通りの場所を見学して参りました。以下、主な見学場所にについて概要の報告をさせて戴きます。なお、写真映像は筆者がNikon D80を用いて撮影したものに加え一部Webサイトから引用いたしました。文責 相場

1.西教寺
 滋賀県大津市坂本にある天台系仏教の一派、天台真盛宗(しんせいしゅう)の総本山で山号は戒光山、本尊は阿弥陀如来、開基は聖徳太子とする伝承もあるが判然とせず、室町時代(文明18年・西暦1986)中興の祖であり天台真盛宗の宗祖でもある真盛が入寺して以来栄えたと云われている。寺名、詳しくは兼法勝西教寺(けんほっしょうさいきょうじ)という。4つの広大な庭園があり西側に琵琶湖を遠望することができる。


本 堂
宗祖大師殿唐門
琵琶湖の遠望
松尾芭蕉の句が刻まれた石碑 明智光秀の墓
本堂からの眺め、右手に明智光秀の墓
左前方に二十五菩薩来迎群像が見える


2.日吉大社
 日吉・日枝・山王神社の総本宮で山王権現とも呼ばれている。
西本宮本殿は天正
14年(1586)の設立、檜皮葺きで屋根型は日吉大社特有のもので、東本宮本殿は国宝に、西本宮楼門は重要文化財に指定されている。


3.滋賀院跡
 滋賀院は滋賀県大津市坂本にある天台宗の寺院であるが、その建物自体は戸明治
11年の火災により焼失、現在は延暦寺山上から移築したもので明治13年復旧している。
焼失前の建物は穴太衆による石積みの上に建てられており、周辺の坂本町一帯にはこのほかにも数多くの石積みを見ることができる。
門扉前の石段(左)と両側の石垣(右)に見られる石積み


4.安土城跡
 安土城は現在の滋賀県近江八幡市の北東、安土山(標高
199メートル)一帯に織田信長が天正4年に  の年月をかけて完成した城で天正10年、信長が倒れた本能寺の変後まもなく何らかの原因により焼失(ロイス・フロイスの著書『日本史』には落雷により焼失と記されているが定かではない)し、現在は天主跡には幾つかの礎石が、また、大手道をはじめ石段の周辺一帯には石垣だけが残っている。国推定史跡。
城跡周辺に残る石垣
大手道の石段と参加者一同